「健康経営」の受験対策に思うこと

今年も健康経営優良法人認定の申請の時期が来ましたね。気づけばここでの投稿も更新できないまま時が過ぎ(笑)。

私は複数の顧客企業様での健康経営支援を行っているのですが、今年は特に強く感じる部分があります。健康経営における各種施策の実施が、認定を受けるための”受験対策”色を強めているのでは?と。健康経営の認定を受けたいから実施するのか、社員が健康でイキイキ働くことに繋がるから実施するのか、もちろん、社員のイキイキを目指して取り組んだ結果、健康経営優良法人に認定されたというのが理想ではあるし、そうなるはず(そうなってほしい)ですが。

健康経営優良法人の認定を受けるための調査票(申請書)の項目を見ると、「今、この会社でこの取り組みをすることが社員や会社のために良いことなのだろうか」と思うことがあるのです。たとえば、健康経営優良法人(大規模法人部門)認定要件の『3.制度・実行』、従業員の心と身体の健康づくりに関する具体的対策に分類されている『⑬長時間労働者への対応に関する取り組み』について、具体的な取り組みとして評価される施策が10程度、回答項目として挙げられているのですが、その中に【長時間労働をしている部署の上司や部署に対するペナルティを設定している】という項目があります。ペナルティ(Penalty)ということばをWikipediaで調べると、<英単語「penalty」に由来する言葉で「罰」「罰金」「刑罰」「罰の」などの意味で使われる>とあります。一生懸命働いた人に「罰」を与えるべきということ??もちろん、長時間労働を正当化するつもりはないですし、健康管理業務に携わるものとして過重労働が与える健康への影響も知っています。また、できれば皆が定時で退社してワークライフバランスが保てたら良いことばかりですね。でも、一定の長時間勤務が発生した職場の管理職にペナルティを与えることで何が起こるかは、その会社(組織)によって事情が異なります。A社にとっては「部下に残業させちゃダメだよね。ウチの会社は残業ゼロでプライベート充実!って会社なんだから。」でしょうし、B社にとっては「受注が増えるこの時期は皆で残業して乗り切る!ダメなの?残業減らせと言われるとやる気無くすわ~。」でしょう。B社も業務の効率化などによって時間外労働削減に取り組む必要があるのは言うまでもありませんし、長時間労働による疲労蓄積で心身の健康を害してしまわないよう社員のリテラシー向上も目指す必要がありますが、ペナルティを与えるのは「今ではない」と思うのです。

「何をやるか」以上に「いつやるか」を考えることがとても大事ですね。

出典:経済産業省「健康経営優良法人2022(大規模法人部門)の認定要件」

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